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女医におすすめの診療科について元女医がランキング形式で紹介

rinrin
こんにちは、元女医ライターのrinrin(@Drrinrin1)です。

『女医が多い診療科』や、『女医が働きやすい診療科』の情報は巷に溢れていますが、実際にその科で働き、家庭を持ってなお仕事を続けている女医さんの声を聞く機会って、実はあまり無いのではないかなぁと思います。

今回は、私の周囲の女医さん(若手~中堅を中心に)の生の声を参考に、女医が家庭と両立しやすい診療科をまとめてみました。

はじめに

はじめに記しておきたいのは、『そんな不純な動機で診療科を決めるなんて、医師としてよくないのでは?』という意見に対する弁明です。

これはたしかに耳の痛い意見で、医師のお仕事の性質を考えると、仕事のために日夜邁進してしかるべきであり、はなから『自分の家庭との両立』を視野に入れた選択をすることは、ある意味で身勝手なのかもしれません。

しかし、『家事育児の負担をほとんど女性が負っている』という現状がある以上、より家庭と両立しやすい診療科を選ぶことは、女医にとって死活問題なのです。

 

私は、家庭の状況などの理由で、現在は女医の仕事を諦めてしまいましたが、『診療科さえ違う選択をしていれば、今でも仕事を続けられたかもしれない』と思うことがあります。

 

 

rinrin
こんな後悔をする女医さんが、少しでも少なくなることを願います。

 

女医におすすめの診療科の前提『結局好きな科が一番いい』

実習中の女子医大生、研修中の女医さんの中には、自分がどうしても『惹かれる科』、『好きな科』がある方も多いと思います。

『家庭と両立しやすい診療科をまとめる』と冒頭で言いながら、矛盾しているようですが、好きな科がもしもあるのなら、その科を選ぶのに越したことはありません。

好きな科であれば、大抵の試練は乗り越えていけるからです。

 

オペ室の空気が好きで、少しでも人の体の内部に触れていたいと思うなら、外科を選んでもいいでしょう。

子どもが好きであれば、小児科を選んでもいいでしょう。

生命の誕生に神秘を感じるのであれば、産科を選んでもいいでしょう。

 

これらの科は多忙な科ではありますが、私の知り合いでこれらの科に進んだ女医は、いずれもその科が大好きで、結婚出産後も、勤務形態を変えながら仕事をしている方ばかりです。

もし好きな科があるのなら、難しいことは考えず、迷わずその科を選ぶことをおすすめします。

 

女医におすすめの診療科ランキング

では、本題です。

まだ診療科を決められない女子医大生や女性研修医の皆さんに、私の周りの女医の声を反映した、『女医が家庭と両立しやすい診療科』を発表します。

あくまでこれは、『私の周り』限定の話なので、所属する医局によって多少の違いはあるかもしれません。

ただ、大学時代の知り合いは全国に散らばっているので、割と平均的な現場の女医の声が反映されているのではないかと思います。

 

女医におすすめの診療科①:眼科・皮膚科(総合おすすめ度:☆3)

眼科・皮膚科
女性医師の多さ
(4.5)
時間の自由度
(3.5)
心のゆとり
(2.5)
フレキシビリティ
(2.0)
独り立ちまでの年数の短さ
(3.0)
緊急疾患の少なさ
(3.0)
総合おすすめ度
(3.0)

 

眼科と皮膚科は、最初は別にしていたのですが、あまりにも内容が被りすぎていたので、一項目にまとめてみました。

眼科と皮膚科は、両者ともにマイナー外科であり、女性医師が多い科として有名です。

『緊急疾患が少ない』『重症患者が少ない』のがその理由と言われていますが、果たして本当にそうでしょうか。

一般病院においてはそうかもしれませんが、基幹病院においては、必ずしもそうとは言えない現実があります。

また、軽症患者から重症患者まで、とにかく患者数が多いのが、眼科や皮膚科の特徴です。

仕事終わりははっきりしていますが、『仕事中は目が回るほど忙しい』というのが、この二つの科の女医さんから聞けた、共通の意見でした。

眼科や皮膚科に進んだ知り合いの女医に対して思うのは、『以前より少しせっかちな性格になった』ということです。

オンオフがはっきりしていますが、いつも急いでいる印象の女医さんが多い科です。

 

専門性が高い分、フレキシビリティは少なく、他科への転向が難しいのではないかと思う一面もあります。

眼科はコンタクト診療やレーシック、皮膚科は美容皮膚科や脱毛などの道もありますが、ワークシェアをしないと拘束時間が長い傾向にあるので、医局内で女医仲間を見つけて、将来的にはワークシェアという形で開業するか、専門医取得後に時短勤務できる病院を探すのがおすすめです。

開業する方も多いので、女性が身を立てるには大変よい科だと思いますが、『家庭との両立』という観点から見ると、それだけを理由に選ぶべき診療科ではありません。

 

眼科や皮膚科を選ぶべきはこんな女医

眼科や皮膚科に興味があり、将来的に独り立ちをしたい。妊娠出産を考えるなら、専門医取得後がおすすめだけど、その頃には30歳を超えてしまうという現実も。

 

女医におすすめの診療科②:代謝内科(総合おすすめ度:☆3.5)

代謝内科
女性医師の多さ
(4.0)
時間の自由度
(4.0)
心のゆとり
(4.0)
フレキシビリティ
(4.0)
独り立ちまでの年数の短さ
(2.0)
緊急疾患の少なさ
(3.0)
総合おすすめ度
(3.5)

 

代謝内科は、内科系の中では、最も女性医師の割合が多い科であると言われています。

理由は、おそらく多くの基幹病院で、内科系の中では、代謝内科の勤務はゆとりがある方だからだと思われます。

緊急疾患が少なく(あくまで『内科の中では』の話です)、入院患者の血糖管理が主な業務であるということも、人気の一つです。

専門性を高めるには少し長い年月が必要ではありますが、通常業務に少しゆとりがある分、内科認定医などの学習はしやすい診療科です。

女医が多いためか、女性医師の働き方に融通が利く職場も多いです。

また、内科全般について学べる科のため、将来的なフレキシビリティが高いことも特徴です。

『家庭との両立』という視点で考えたとき、女性におすすめの診療科の一つです。

 

しかし、一から開業するとなると眼科や皮膚科に比べるとハードルが高いため、開業をあまり意識せずに、勤務医もしくは時短勤務医で働いていきたいという女性におすすめです。

 

代謝内科を選ぶべきはこんな女医

専門性の高い科よりも、内科疾患を幅広く診療したい。少しゆとりのある勤務の中で、細く長く医師を続けていきたい。(もちろん、人によってはがっつり仕事をすることも可能です)

 

女医におすすめの診療科③:精神科(総合おすすめ度:☆4)

精神科
女性医師の多さ
(4.0)
時間の自由度
(4.0)
心のゆとり
(5.0)
フレキシビリティ
(4.0)
独り立ちまでの年数の短さ
(5.0)
緊急疾患の少なさ
(3.0)
総合おすすめ度
(4.0)

 

精神科は、マイナー科でありながら、ストレスの多い現代社会ではニーズが高く、人気の科の一つです。

オンオフがはっきりしていて、時間的余裕も他科に比べるとあるため、女医さんにおすすめな科の一つです。

病院によっては、入院患者さんの受け持ちが多すぎて参っている女医さんもいましたが、それでも他科に比べると心の余裕がある方が多い印象です。

患者さんのメンタルの問題に引きずられないよう、時と場合によっては割り切った対応をしなくてはいけないため、心が繊細すぎる人よりも、少しドライな人の方が向いている科と言えるでしょう。

 

比較的短期間で専門医が取得できるのも、精神科の魅力の一つです。

大学を現役合格して、留年なしで卒業した場合、20代のうちに専門医と精神保健指定医を取得できます

これはとても大きなメリットで、ひとまず専門医と指定医を取得して落ち着いてからでも、結婚・妊娠・出産の適齢期に十分間に合うため、その後のライフプランがとても立てやすいです。

専門医と精神保健指定医を所持している医師は、その後の転職を考える際も非常に有利です。

現在は精神科の求人は多数存在するため、働く場所に困ることはおそらくありません。

また、内科疾患を合併している患者さんの全身管理を行うことも多いため、内科に関する知識も、他のマイナー科と比較して身につきやすいです。

そのため、マイナー科の中ではフレキシビリティの高い科と言えるでしょう。

 

精神科を選ぶべきはこんな女医

早く専門医を取得して、将来のプランを明確にしたい。メンタルの強さには自信がある。

 

女医におすすめの診療科④:放射線科(総合おすすめ度:☆4)

放射線科
女性医師の多さ
(4.0)
時間の自由度
(5.0)
心のゆとり
(5.0)
フレキシビリティ
(4.0)
独り立ちまでの年数の短さ
(3.0)
緊急疾患の少なさ
(3.0)
総合おすすめ度
(4.0)

 

放射線科は、上述の科と比較しても、オンとオフがものすごくはっきりしている診療科です。

理由の一つに、入院受け持ち患者さんの人数が少ないことがあります。

血管内治療が盛んな基幹病院ではなく、読影中心の業務を行っている病院ならば、医師自身のQOLは極めて高い科と言えるでしょう。

専門医取得までには少し年数を要しますが、放射線科専門医、診断専門医は、取得しておいたら再就職の際に非常に有利な資格となります。

また、内科疾患の知識も自然と身につくため、フレキシビリティも高い診療科です。

基幹病院での勤務に疲れてきたら、健康診断センターなどに再就職してもよいでしょう。

患者さんと触れ合う機会も少ないため、人とコミュニケーションを取るのが苦手な女医にもおすすめしたい科です。

 

現在では、遠隔読影業務を行っている病院も増えてきました。

近い将来、放射線科医は自宅で読影業務をできる未来が来るのではないかと言われています。

そうなると在宅ワークが可能なので、女医にとっては非常に喜ばしいことだと思います。

個人的に、今一度完全にフリーの状態で入局先を選択できるなら、放射線科がいいかなと思っています。

 

放射線科を選ぶべきはこんな女医

入院患者を持たず、オフはオフで完全に楽しみたい。手に職をつけて、人生の岐路に応じて就職先を選びたい。人と話すのが苦手。

 

 

女医におすすめの診療科⑤:麻酔科(総合おすすめ度:☆4.5)

麻酔科
女性医師の多さ
(4.0)
時間の自由度
(5.0)
心のゆとり
(5.0)
フレキシビリティ
(4.0)
独り立ちまでの年数の短さ
(5.0)
緊急疾患の少なさ
(4.0)
総合おすすめ度
(4.5)

 

麻酔科は、放射線科同様、オンとオフがかなりはっきりしているのが特徴です。

単独での入院患者さんが少なく、術中管理がメインとなるため、オフの時間の拘束は少ないです。

また、専門医取得までに時間のかかる放射線科と違い、認定医の取得までに二年、さらに二年で専門医の取得も可能なので、大学現役合格者の場合、30歳までにはほぼ独り立ちすることが可能です。

全身管理を行う中で知識も身につきやすく、フレキシビリティも高い科と言えるでしょう。

また、女医の多い診療科なので、現在はワークシェアリングを行っている病院も多いです。

『家庭との両立』という観点で考えたとき、現時点でもっとも女医におすすめできる診療科です。

 

麻酔科を選ぶべきはこんな女医

入院患者を持たず、オフはオフで完全に楽しみたい。手に職をつけたい。早く専門医を取得したい。

 

まとめ

『家庭との両立』という観点で考えたとき、女医におすすめの診療科について述べました。

各診療科の女医さんの生の声をまとめたので、悩んでいる女子医大生や女性研修医の方には、進路選択の参考になるのではないかなと思います。

ただ、あくまで私の周囲の女医さんが所属する病院の話ではあるので、自身が就職したい病院の状況がどうであるかは、慎重にリサーチする必要があります。

冒頭にも書きましたが、『好きな科』を見つけることができたなら、あまり難しく考えず、その科に進むのが一番よいことも事実です。

 

rinrin
若い女医たちにとって、後悔の無い選択ができることを願っています。