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『川崎病』元女医が全てのママに知って欲しい子どもの病気

rinrin
こんにちは、元女医ライターのrinrin(@Drrinrin1)です。

 

先日、第一子が『川崎病』という病気にかかりました。

子どもの発熱が長く続くとき、疑わなければいけない疾患は数多くありますが、

その中でも特に注意が必要な病気の一つに、『川崎病』があります。

今回は、幼児を育てている全ての親御さんたちに知っていていただきたい疾患として、 『川崎病』について、 わが子の経過も踏まえて述べていきます。

 

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子育て中のお父さんお母さんたちは、ぜひお読みください。
参考 小児科の病気:川崎病病気の治療(徳洲会グループ)

 

川崎病ってどんな病気?

川崎病とは
主に乳幼児に発症する、急性の熱性疾患。

本質は、全身の血管に炎症が起こる病気(血管炎)です。

 

川崎病と診断される人は、年々増加しています。

子どもの発熱が数日以上続く場合には、『川崎病』を少し頭に思い浮かべる必要があります。

 

川崎病の症状

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川崎病には、『主要症状』と言われる、下記のような6つの症状があります。

 

川崎病の主要症状

・5日以上続く発熱

・白目の充血

赤く腫れるイチゴ舌(舌がイチゴのように赤くブツブツする)

・体のあらゆる部位に色々な形の発疹ができる

手のひら足の裏赤く腫れる

・首のリンパ節腫れる

 

上記の6つの主要症状のうち、5つを満たした場合に『川崎病』と診断されます。

特に『手足の腫れ』は特徴的で、

 

ある小児科医
熱が続く子どもの手足が真っ赤に腫れている症例で、川崎病以外だったことは今のところ経験が無い

 

と言っている小児科の友人もいました。

 

川崎病はどんな人がかかりやすい?

川崎病は、珍しい病気ではありますが、決して『ものすごく珍しい病気』ではありません

1000人子どもがいたら、3人は罹患すると言われています。

確率は『低い』と思われる方が多いかもしれませんが、

いつわが子がなってもおかしくない病気なのです。

 

川崎病にかかりやすい人①:3歳未満の乳幼児

川崎病にかかった全患者さんの中で、

3歳未満の子どもの割合は7割弱、5歳未満の子どもの割合は9割弱となっています。

 

『子どもがかかることの多い』疾患の一つなのです。

 

子どもは免疫が不完全であり、 上に述べた主要症状が揃わないことも多いです。

1歳未満の乳児は、特にその傾向が強いです。

 

ある小児科医
発熱の症状があまり無くて、受診が遅れてしまった赤ちゃんもいた

 

と言っていた小児科医の友人もいました。

『受診が遅れること』は、『治療が遅れること』に繋がります。

 

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熱がものすごく高くない場合でも、主要症状に当てはまる項目がいくつかあるなら、早めに小児科を受診するよう心がけましょう。

 

川崎病にかかりやすい人②:日本人を含むアジア人

また、川崎病は、日本人を含めたアジア人に多い疾患としても知られています。

 

参考 川崎病国立成育医療研究センター

 

珍しい病気ではありますが、 わが子がいつかかってもおかしくない病気なのです。

 

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幼い子どもを育てている親御さんには、頭の片隅に覚えていて欲しい病気です。

 

川崎病の怖いところ

川崎病の主要症状は、上に挙げた通りですが、 本当に怖いのは、上記の症状ではありません。

実は、川崎病は、時として命に関わることもある、大変な病気なのです。

 

川崎病の怖いところ①:心臓の血管に合併症が生じる

川崎病は、全身の血管に炎症が起こる病気ですが、

症状が進むと、心臓の血管にも炎症が起こり、

『冠動脈瘤』といって、心臓の血管にこぶのような膨らみが生じることが、大変怖いところになります。

 

この膨らんだ部分は、血液の流れが悪くなりやすく、

血栓(血液の流れを妨げる血の塊)が生じて、詰まりやすくなってしまいます。

 

川崎病の怖いところ②:子どもの心筋梗塞の原因となる

心臓の血管が詰まってしまうと、心臓に栄養がいかなくなり、

心筋梗塞を引き起こしてしまいます。

 

心筋梗塞と言うと、大人の病気と思われがちですが、

子どもがなってしまうこともあるのです。

 

川崎病は、その原因として代表的な病気の一つなのです。

 

川崎病の怖いところ③:治療後も通院が必要となる

川崎病は、一度かかってしまうと、その後長い付き合いとなる病気です。

一度の入院では終わらず、定期的に経過を見ていくことが大切です。

 

特に、心臓の状態を見ていくことは大切で、

もしも心臓に合併症が起こった場合は、 薬による治療や、食事や運動の制限、

場合によっては手術が行われることもあるのです。

 

最初の治療がうまくいくかいかないかが、 その後の状態に大きく影響します。

 

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少しでも治療の成功率を上げるためにも、早めの受診が大切です。

 

川崎病の治療

川崎病の治療は、IVIGと呼ばれる、免疫グロブリンの大量投与が行われることが一般的です。

とても効果のある治療法ですが、 1割~2割、この治療が効かない子どももいます。

 

効かなかった場合、再度IVIGを行い、

それでも効かない場合はステロイドを投与したり、

インフリキシマブという薬剤を用いたりしますが、

統一されたガイドラインはまだできておらず、

施設によっても異なるのが現状です。

 

IVIGによる治療が効かない場合、心臓に合併症が起こる確率が高くなると言われています。

発症してからなるべく早い時期にこの治療を行うことで、

合併症が起こる確率が低くなるという報告もあります。

 

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川崎病を疑ったら、とにかく早めの受診が大切です。

 

川崎病の経過:わが子の場合

ここから、今回わが子がかかった川崎病の経過について書いていきます。

似たような症状は、おそらく経験されたお子さんも多いのではないかと思います。

 

川崎病以外の病気であることがほとんどですが、

『こういった症状で川崎病の場合もあるのだ』と、

知っていていただければ幸いです。

 

ちなみに、発症当時のわが子の年齢は38ヶ月でした。

3歳未満の子どもに多いと言われる川崎病ですが、

当然、3歳以上の子どもに起こることもあります

 

わが子の川崎病の経過1日目:高熱が生じる

その日は、朝から少し甘えんぼだったわが子。

わが子は知的障害を伴う自閉症で、3歳の今なお、言葉はほぼ喋れません。

しかし、喋れないからこそ、態度にすごく出る子で、

調子の悪いときは、ものすごく甘えんぼになる傾向がありました。

 

『どこか体調が悪いのかしら?』と思いましたが、

熱も無く、食欲もあったため、

いつも通り療育園(障害のある子が通う幼稚園のようなところ)に送り出しました。

 

その日のお迎え時間より少し前に、園から電話がかかってきました。

 

先生
お熱が38度ありますので、少し早いですが迎えに来てください。

 

急いで迎えに行き、その日の様子を聞いたところ、

いつも通りに元気に活動を行い、 食事もしっかり食べたとのことでした。

その後は家でゆっくりと過ごさせました。

 

この時点で疑っていた病気:インフルエンザ

この時点では、私は風邪かインフルエンザを疑っていました。

11月初旬という時期は、インフルエンザが流行り始める時期だったため、

インフルエンザの可能性が高いかも…と思いました。

 

もしもインフルエンザであれば、発熱から12時間以内は、検査結果が陽性にならないことがあります。

発熱以外の症状もなく、元気だったこともあり、病院受診は翌日にしようと思い、様子を見ていました。

 

わが子の川崎病の経過2日目:発熱と嘔吐が見られる

2日目まで熱が下がらなかったため、夜が明けてすぐにかかりつけの病院へ連れて行きました。

 

前日よりも子どもはぐったりと、元気が無いように見えましたが、

朝ごはんはきちんと食べていたので、それほど心配はしていませんでした。 

 

インフルエンザの結果は陰性であり、

 

小児科医
おそらく風邪でしょう

 

と診断されました。

 

昼過ぎ頃から目に見えて食欲が落ち、熱も上がってしまったため、解熱剤を使いました。

この日の昼以降、子どもの熱は38℃以下に下がることはありませんでした

 

夜中には、激しい嘔吐がありました。

 

この時点で疑っていた病気:嘔吐下痢症

この時点で、私は嘔吐下痢症を疑いました。

子どもで、高熱食欲不振嘔吐冬場と来れば、嘔吐下痢症が最も疑われます。

夜中に5、6回吐いたので、『朝になれば下痢をするかも…』と、その時は思いました。

 

ウイルス性の嘔吐下痢症であれば、苦しいですが、じきに治まる病気なので、それほど心配は要りません。

数日は症状が続くことを覚悟しましたが、ある意味この時点では安堵がありました。

 

わが子の川崎病の経過3日目:目の充血が生じる

翌日、再び病院へ行きました。

 

嘔吐があったことを話したところ、おなかの音を聞かれ、

 

小児科医
おそらく嘔吐下痢症でしょう。

下痢は嘔吐のあとで起こるので、これからしばらくは下痢が続くと思います。

 

と言われ、整腸剤を処方されました。

 

しかしその後、覚悟していた下痢は起こりませんでした。

代わりに、食欲がどんどん落ちていき、

ついに夜には、水を飲むのもやっとな状態になってしまいました。

 

夜寝る前に子どもの歯を磨いていたところ、ふと、子どもの目がいつもより少し赤いことに気がつきました。

このとき初めて、私の頭に『川崎病』の文字が浮かび上がりました。

 

医学生の時に習った川崎病

川崎病について習ったのは、大学4年生の小児科の授業でした。

黒板に先生が書いた子どもの絵が衝撃的で、今でもよく覚えています。

rinrin
私の絵心が無いのは確かですが、ホントにこれくらいのクオリティでした…

 

当時のノートには、

『発熱』『目が真っ赤』『口真っ赤』『手足が真っ赤』

 

『川崎病を疑う!!』

と書かれています。

 

先生の書いた絵があまりに下手で衝撃的で、印象に残っていた病気だったのですが、

川崎病は、子どもの病気の中でも『見逃してはいけない病気』の一つなので、

小児科の先生も、特に印象に残るような授業をしてくれたのだと思います…(たぶん)

 

わが子の川崎病の経過4日目:体中に発疹ができる・口と手足が赤くなる

目の充血の時点で、『もしかして川崎病かも…』と思った私の疑念が確信に変わったのは、発熱から4日目の昼過ぎのことでした。

 

子どもの手足が腫れ唇も真っ赤になっていたのです。

舌を覗くと、真っ赤な舌にブツブツが浮かび上がり、まるでイチゴのように見える『イチゴ舌』になっていました。

体中に、赤いまだら模様のような発疹もできました。

 

その日は日曜日だったため、急いで、入院施設のある病院の救急外来を受診しました。

診断は、やはり『川崎病』

 

まだ発熱してから4日目であり、首のリンパ節の腫れもはっきりしませんでしたが、

もう間違いないだろうということで、その日から入院して治療開始になりました。

 

わが子の川崎病の経過:入院後

入院して治療が開始され、翌日には熱も下がりました。

入院中は、1日置きに心臓のエコー検査を行い、心臓の血管に異常が無いかをチェックされました。

幸いにも合併症はなく、その後の再発も無かったため、わが子は入院4日目で退院となりました。

 

治療開始が早くても、心臓の血管に異常が起こってしまう子もいます。

川崎病に一度かかると、退院後も、定期的な心臓のチェックが必要となります。

 

わが子の川崎病の経過:退院後のリバウンド熱

順調に見えたわが子の経過でしたが、

退院後3日目くらいの自宅療養中、再び39℃の発熱と、目の充血がありました。

 

再燃かと思い、慌てて病院に駆け込み、再入院となりましたが、

無治療で翌日には熱が下がり、すぐに退院となりました。

川崎病治療後に、『リバウンド熱』と言い、一過性に熱が上がってしまう子が時折いるそうです。

おそらくはそれだったのでは無いかと言われました。

 

わが子の川崎病の経過まとめ

まとめると、わが子は、発熱から4日目の時点で、

 

  • 発熱
  • 発疹
  • 手足の腫れ
  • 口の腫れ
  • 目の充血

 

という、主要症状6つのうちの5つが揃う形になり、治療が開始されました。

 

わが子は典型例のため、早く気づくことができましたが、

中には、発熱以外の症状が先に出て、最後に発熱が出てしまう子もいます

熱が出ないと、子どもの異常にはなかなか気づくことが難しいですが、

川崎病は、早めの発見と早めの治療が、とても大切な病気です。

 

rinrin
リンパ節の腫れや発疹など、発熱以外でも気になる症状があれば、まず病院を受診されることをおすすめします。

 

まとめ

川崎病についての基礎知識と注意点、わが子の経過について述べました。

川崎病は、無治療のまま放置しても、熱はいずれ下がります。

しかし、無治療のまま経過してしまった場合、心臓に合併症が起こる確率は、約4割まで上ります。

 

早期に治療することで、心臓の合併症は高確率で防ぐことができ、

もし合併症が起こったとしても、その程度は無治療の場合と比べると軽症で終わることが多いです。

特徴的な症状を見逃さず、わが子に気になる症状があれば、早めの受診を心がけたいものですね。

 

rinrin
この記事が、幼い子どもを持つ親御さんが、少しでも川崎病について知るきっかけとなれば幸いです。